プラズマテクノロジーとはプラズマを人工的に発生させ、ものづくりなど人類のために活用することであり、半導体デバイス作成のためのナノ材料加工プロセスや深宇宙探査機の主推進器(イオンエンジン)など先端産業に不可欠な工学分野です。
プラズマを人工的につくるには固体の容器が必要であり,固体を対象とした材料加工などでは積極的にプラズマと固体を接触させます。固体とプラズマが接触した際の境界領域で発生する現象にはまだまだ未解明なところがあります。そこで、境界領域における固体とプラズマの相互作用を解明するために、3つの対象への計測実験を中心とした研究テーマを進めています。1つ目はプラズマそのものの特性。2つ目は境界領域における固体とプラズマの相互作用。3つ目は固体の変化がプラズマへおよぼす影響です。これらの研究によって、プラズマの状態が変わったとき、境界領域を通じて固体に到達する粒子(イオン)がどうなるのかを検証しました。さらに、プラズマから固体への影響だけではなく、固体表面状態の変化が固体近くのプラズマの特性に影響を与えうることを発見。こうした成果を通じて、プラズマ制御のさらなる高精度化に貢献したいと考えています。
研究を始めた理由は、今となってはわかりません。しかし、続けている理由ははっきりしています。プラズマが「よくわからない」ものだからです。
プラズマには形がありません。しかしその中に、電子やイオンを含めて様々なものが存在しています。光っていて、電流が流れ、さらに化学反応を起こすようなパワーがあります。なんとかして閉じ込めていて、なんとなくわかるけれど、手をつっこんで触れることはできない。制御できたつもりでも制御できていない。そんな存在です。
わかったようでわからない現象であり、近づいたと思ったら離れている、そういう存在として魅力があるのがプラズマなのです。
プラズマを人類が完璧に制御することができれば、私たちは「遠く」に行くことができます。
人工的につくるプラズマの応用技術が発展することで、例えば壊れない(信頼性が高い)半導体デバイスや、強力な推進力と長寿命を両立した宇宙電気推進器の実現が期待されます。核融合発電もプラズマ応用技術の一つです。プラズマはさまざまな未来技術の要として関わっており、これらの実現には固体とプラズマの相互作用を高度に理解し制御することが欠かせません。プラズマ工学の発展にともなって、このような、人類の生存範囲が拡大していくために必要な科学技術が、一つ一つ実現していくでしょう。
プラズマは流体であり、さまざまな電荷,エネルギーをもつ粒子が内部を飛び回っています。複雑な現象をどのように捉え、制御していくかという人類の課題に、挑戦を続けていきたいと考えています。
色々な分野の方に、プラズマにより関心を寄せていただけたら嬉しく思います。
例えば半導体デバイスをつくっている方でも、プラズマはよくわからないものだと思われている方もいらっしゃいます。確かに、多くの現象が複雑に絡み合っていて、制御も難しいのですが、とりくんでみればとても面白いテーマです。
もう少しプラズマに興味をもっていただき、ご自身の研究にどのように使えるかを想像したり、逆にご自身の分野でプラズマ工学の課題解決に役立つことがあるかを考えていただけると、私たちの研究もより多角的に進んでいくと考えます。人材が必要です。この研究には、機械学習やAIに対する知見と、光の制御・シリコンの加工といった物理に関する知見との、両方をもっている人が求められています。私はそういう人材になりたいと思って取り組んでいますが、ひとりでは研究が目指す先は実現できませんので、そうした知見をもつ方々の協力を得て進められたら嬉しく思います。
色々な分野の方に、プラズマにより関心を寄せていただけたら嬉しく思います。
例えば半導体デバイスをつくっている方でも、プラズマはよくわからないものだと思われている方もいらっしゃいます。確かに、多くの現象が複雑に絡み合っていて、制御も難しいのですが、とりくんでみればとても面白いテーマです。
もう少しプラズマに興味をもっていただき、ご自身の研究にどのように使えるかを想像したり、逆にご自身の分野でプラズマ工学の課題解決に役立つことがあるかを考えていただけると、私たちの研究もより多角的に進んでいくと考えます。