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風と雪の影響を評価し、土木構造物の安全設計につなげたい。

RESEARCHER
落橋したTacoma Narrows Bridgeにおけるねじれフラッター。1940年に発生したTacoma Narrows Bridgeの落橋事故までは、橋の設計は主に静的な風荷重に対する強度をもとに設計されていたが、この事故を契機に、風による動的な振動が大事であることが認識された。 風が作用したときに、構造物自身が振動することでより振動が増大する現象である「空⼒不安定振動(自励振動)」は、断⾯の形状によって挙動が大きく変わる。実験や解析により、耐風設計技術が進み、長大橋が建設できるようになった。

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送電設備の実規模雪害観測設備(電力中央研究所・釧路試験線)。電力中央研究所と国内の全電⼒会社が協⼒して「送電設備の雪害に関する研究」を2007年に開始し、全国各地での実規模観測を実施した。また、その結果を踏まえて、着雪が発生し易い釧路に実規模観測設備が建設された。

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送電用鉄塔設計標準および絶縁設計マニュアル。観測で得られた知見と気象庁の地上観測データに基づき、着雪量の計算ができるようになり、50年に1回程度発生する着雪量を全国で推定することができた。着雪と同時に吹く風速についても評価することで、着雪時に鉄塔に作用する荷重の推定が可能になった。この成果は約40年ぶりに改正された鉄塔の新しい設計基準に反映された。また、着雪時に発生する電線の振動現象が評価できるようになり、電線が近づきすぎないようする対策や必要な電線間隔を設計に反映する方法も検討された。

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送電線のギャロッピングの軌跡(電力中央研究所提供)。送電線のギャロッピングとは、電線に雪が付着することによって断面形状が変化し、その形状と風の影響によって発生する大振幅に至る電線振動であり、主に上下に大きく揺れる振動現象である。異なる電線や周囲の構造物に近づきすぎないようにするには、「どのくらいの振幅になるか」を評価する必要があり、観測とともに実寸大の模型実験、数値解析を行った結果、発生メカニズムや応答振幅の推定手法について成果を得た。

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低温風洞内での着雪実験による傾斜平板への着雪量の計測と雪粒子のパルスレーザーによる可視化。雪の付着の問題は、送電設備だけでなく、鉄道、道路、看板など様々な構造物に影響する。現在、対象となる構造物を絞らずに、普遍的なモデルをつくることを目指して研究を進めている。

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雪の湿りぐあい、衝突速度、衝突角度に応じて雪の着き方も変わる。雪の特性は中の水分量と雪の粒子の大きさによるが、「どのような雪がどのような速度で、どのような角度であたると、どのように、どのくらい雪が着くのか」を調べるために、風洞の中で雪を降らせる設備を使って評価を始めている。

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どんなタネ?

風工学の分野において、構造物の耐風設計を目的に、風荷重の評価、風による振動現象を中心に研究をしています。最近では構造物の耐雪設計、特に、着雪に起因する被害の低減に向けた研究を行っています。あまり分かっていなかった着雪の影響について、実規模送電線での観測や実験・解析を行い、新しい設計標準の提案につなげました。また、送電線を対象に、観測と実寸大の模型による風洞実験を行い、ギャロッピングという雪と風によって大きく振動する現象について評価を行い、電線が近づきすぎないようする対策や必要な電線間隔を設計に反映する方法を検討しました。

耐風設計では橋梁や送電設備を主な研究対象としてきましたが、着雪の問題については、橋梁、送電設備、鉄道、道路(信号・看板)、通信設備など対象となる構造物を絞らずに、普遍的な評価モデルをつくることを目指しています。

なぜ研究を始めた?

学部で研究室を選ぶときに、風のテーマが面白そうだと思い、橋梁の風の振動を対象にした研究分野に進みました。趣味のウィンドサーフィンを通じて、風という自然現象に触れていたことも大きいと思います。修士課程を卒業後、電力中央研究所で働き、橋梁を対象に研究してきた風による振動の影響の経験を、送電設備の振動問題に活かしたいと考えました。送電設備の風による振動問題の一つに、着雪が起因して風があたる断面形状が変化して発生するギャロッピングという現象に興味を持ち、雪を対象にした研究に取り組むようになりました。着雪の分野はまだ知見が少なく、観測などを通じて現象を見るうちに、その難しさとともに、解明に向けた研究に面白さを感じるようになりました。

自然災害はコントロールできません。インフラ設備の背後に、自然災害の低減のための多くの苦労があることを実感し、やりがいを感じています。

なにを変える?

日本は世界的にみても豪雪地帯です。しかも、周辺が海に囲まれている影響もあって、構造物に付着し易い湿った雪が降りやすいです。また、雪が多く降る場所に人が多く住んでいるため、着雪やその脱落による様々な問題があります。雪の研究には様々なアプローチがありますが、工学につなげた研究はまだ先例が少なく、積雪を対象にした研究はあっても、構造物への着雪の研究はあまりありません。雪は風に乗って飛んでくるため、風工学の観点から雪の研究をすることも必要があると考えています。

送電設備、鉄道、道路、通信設備などのインフラ設備は、物量が多いものでは少しの改良が社会的には大きな影響になります。自然災害の影響を低減し、インフラを安全に維持するために努力している人たちがいます。そうした現場に貢献でればと思い研究を進めています。

なにが必要?

これまで、電力会社と連携し、様々な送電設備の実際の現場を見てきましたが、より広い分野への展開を考えると、鉄道や橋梁など、さらに様々な分野で実例を見ていくことが必要です。

雪による影響についてはまだ知見が少なく、例えば看板についた雪は、どのような形状の看板だとどのように落ちるのかなど、様々なケースを見ていく必要があります。一つひとつの問題の件数は多くなくても、それぞれが抱えている問題を集めれば解決が見えてくるかもしれません。色々な分野で、被害の情報やモニタリングデータなどを集めることができれば、いま積み上げている現象のデータとつなげて、さらに研究が進むと考えています。

VIDEO MATERIAL
1. 風洞の中に、構造物の断面形状を模した模型を設置して、風による振動特性を調べる実験 2. 風洞の中で雪を降らせる実験装置を用いて、構造物に対する着雪の影響を調べる実験
INTERVIEW
桂産直便
風と雪の影響を評価し、土木構造物の安全設計につなげたい

2024.4.15

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