桂図書館 1F
With/after コロナの新標準様式により、図書館などの公共の場において、3密を避ける運用による利用座席の削減で、利用者の利便性が損なわれたり、使用機材(机・椅子など)の定期的な消毒作業に伴う、施設員(管理者・清掃員)などの作業負担の大幅な増加が見込まれています。
これらの問題を軽減するためには、利用者の館内での動作を解析し、利用状況の自動識別システムを構築することが有効です。本研究では、図書館内に人体から出る赤外線を感知する熱画像センサ、カメラから物体までの距離を計測する距離画像センサを設置し、それぞれの画像を組み合わせて、着席、離席、移動(歩行)、静止(立位)、清掃(机のふき掃除など)などの利用者および施設員の動作を特定します。その後、特定された一連の動作を自動解析し、閲覧席へ/からの着席・離席、利用時間、休憩コーナーでの密集等を識別するシステムを構築し、識別性能を評価します。
これらの識別結果は、図書館利用者のスマートフォンに空席情報や利用可能席の情報を表示し、座席へ誘導するサービスに利用するとともに、施設員向けには、図書館利用率、座席利用完了の通知を表示するサービスにも利用します。これらのサービスを導入することにより、利用者、施設員などの快適性・利便性の向上、作業省力化を定量化し、システムの効果を評価します。
熱画像、距離画像からは個人の特定はできませんので、皆様には普段通りに図書館を利用いただけます。今後のサービスの向上にご期待ください。