展示中
SEED
105

アンボンドプレストレストコンクリート構造を普及させ、建築現場の省力化に貢献したい。

RESEARCHER
通常、プレストレストコンクリート(PC)構造では、梁に穴をあけてPC鋼材を通した後に、セメントを水に溶かしたものを流し込む「グラウト充填」という作業を行うが、この工程には手間がかかり、品質管理に労力を使う。アンボンドPC構造を採用すれば、建設現場で工程の簡略化やリスクを減らし、省力化ができる。また、アンボンドPC構造では、コンクリートとPC鋼材が一体化していないからこそ、地震などで梁や柱に力が加わってコンクリートが損傷しても、PC鋼材は変形が抑えられ、損傷を軽減したり、元の状態に戻ることもある。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

アンボンドPC鋼材でポストテンションを導入したプレキャストコンクリート(アンボンドPCaPC構造)。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

アンボンドPC構造による梁や柱を実際につくり、破壊する実験を行った。縦の力、つまり重力によって入ってくる軸力を加えるとともに、水平の力、つまり地震を想定した横の力も加え「せん断破壊」というもろく一気に壊れるような破壊を起こすことを目指した。コンクリート強度や鉄筋の強度など、各変数によって水平の力がどのように変わっていくのかを検証した。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

せん断破壊は、実際の建築物ではなるべく起こさないようにするのが基本である。建造物には、せん断破壊がおこる耐力と、曲げ破壊が起こる耐力との2つがある。実験によって実際に破壊を起こし、それぞれを検証することで、先に曲げ破壊を起こさせて、せん断破壊を起こさせないという設計が可能になる。 せん断破壊においては、鉄筋の量やコンクリートの強度、軸力など各条件を変数にした計算式をつくり、せん断耐力を確かめた。この際、設計現場で普及している既存の式により検証した上で、さらに精度を改善するために新たな式を提案した。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

部材での実験結果を活用し、建物全体の挙動を再現する解析モデルを作成し、シミュレーションも行っている。対象としたのは、横15mを一本の梁で飛ばしている11階建ての建物。柱と柱の距離が長い建物であり、この梁にプレストレストコンクリート構造が使われている。実際に、プレストレストコンクリート構造は長い距離を飛ばすのに有利であるため、こうした場合によく採用される。解析では、1階、2階と一層一層の挙動を確かめ、ボンド構造とアンボンド構造の双方を比較した。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

地震を模擬した水平の力を与えた場合を解析した結果、同じ損傷状態になったとき、ボンドよりもアンボンドの方が、より大きく変形した。つまり、アンボンドは変形しないと壊れず、損傷はアンボンドの方が少ないということが分かったと言える。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

現在、アンボンドPC構造では、従来のPC構造において一般的に用いられている「保有水平耐力計算」という計算手法がアンボンド構造だと使えず、別の手間のかかる計算方法が必要とされている。こうした状況から、アンボンドPC構造の場合でも、性能が変わらない点も検証した上で、従来の計算式を改善することで、いかに既存の方法をあてはめることができるかを提案し、このメリットのある鋼材の普及に貢献したいと考えている。

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse varius enim in eros elementum tristique. Duis cursus, mi quis viverra ornare, eros dolor interdum nulla, ut commodo diam libero vitae erat. Aenean faucibus nibh et justo cursus id rutrum lorem imperdiet. Nunc ut sem vitae risus tristique posuere.

No items found.
どんなタネ?

コンクリート系の柱や梁などの構造のうち、とくに「アンボンドプレストレストコンクリート(アンボンドPC)構造」と呼ばれるPC構造について研究しています。PC構造は、あらかじめコンクリートに圧縮力を与えることで、引っ張りに弱いという特徴を改善する構造です。一般的なPC構造では、PC鋼材とコンクリートを一体化させますが、アンボンドPC構造では両者を一体化させません。そのため、この構造は施工を簡略化できるだけでなく、地震時にコンクリートが損傷してもPC鋼材の変形を抑え、建物の損傷を防いだり、軽減したりすることが期待できます。研究では、実際に柱や梁を製作して載荷実験を行うほか、建物全体の挙動を解析するモデルを構築し、シミュレーションすることによって、従来の構造計算を用いることによる妥当性を検証し、この構造の普及に貢献したいと考えています。

なぜ研究を始めた?

私は学部時代から現在まで同じ研究室に所属していますが、博士課程では別のテーマを研究していました。その後、さまざまな研究テーマに触れるなかでアンボンドPC構造に出会いました。アンボンドPC構造は、長年にわたり研究が続けられてきたにもかかわらず、アメリカ等の海外では実用化が進んでいる一方で、日本では十分に普及していません。日本には、地震に対して厳しい設計基準があるため、新しい構造を導入するには十分な研究成果や設計手法の整備が必要なのです。優れた性能がありながら活用されていない現状を「もったいない」と感じ、この構造を日本でも使えるようにしたいと考え、研究を始めました。

なにを変える?

昨今の建設業界では、人手不足や施工現場の省力化が大きな課題となっています。従来の構造では、PC鋼材を通した後に隙間にセメントを流し込む、グラウト充填作業が必要ですが、アンボンドPC構造ではこの作業を省略できるため、施工工程を簡略化でき、省力化につながる可能性があります。また、コンクリートとPC鋼材が別々の挙動をするため、地震時の損傷リスクを減らせることも期待されます。そこで、これまで積み上げられてきた研究の歴史に続いて、新しい実験と解析のアプローチによって、既存の設計法を適用できる道筋を示すことで、設計者が採用しにくい現状を改善し、この構造の普及につなげたいと考えています。将来的に、この研究成果によって、アンボンドPC構造の建築物が実際に建てられたら嬉しく思います。

なにが必要?

現在、従来の実験や解析に加え、コンクリート表面に発生するひび割れを可視化する技術にも取り組んでいます。研究を進展させるには、そうした新しい着想や方法を取り入れていくことが重要と考えています。近年はAI技術の進歩も著しく、こうした技術を導入することも必要でしょう。建築分野だけでは限界もあるため、計測技術や情報処理を専門とする電気や情報分野の方々との連携ができたら嬉しく思います。

VIDEO MATERIAL
アンボンドPC柱部材に対し、地震を想定した水平の荷重を作用させた場合のせん断破壊の実験映像。どのくらいの力でどのような破壊が起こるかを見られる。
研究についてのコメントを残しましょう!
コメントを書く
OTHER SEEDS

その他のタネ