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SEED
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太陽光と光触媒でCO<sub>2</sub>を利用できる社会へ。

RESEARCHER
開発した光触媒。

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光触媒の表面と中身(バルク)のイメージ。光や電気からエネルギーを作り出すのは中身で、CO<sub>2</sub>が還元される反応は表面で起こる。

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どんなタネ?

CO<sub>2</sub>は安定な分子です。これを太陽光と光触媒によって活性化して、様々なものがつくれるようにしたいと研究しています。植物の光合成のようないわゆる“夢の反応”です。物質の表面に着目し、様々な物質の光触媒で反応を試し、ようやく、水の還元物である水素よりCO<sub>2</sub>の還元物が多い、つまりちゃんと「CO<sub>2</sub>からものが出来ている」光触媒が見つかりました。この反応は現在、紫外線のエネルギー(太陽光のたかだか3%)を利用していますが、この先可視光(太陽光の40%)を使えるようにしたいと考えています。

なぜ研究を始めた?

もともと触媒、特に固体表面での化学反応に関心があったのですが、CO<sub>2</sub>の還元は、研究資金を獲得してから社会的要請として力を入れて研究することになりました。現状、CO<sub>2</sub>からはCO(一酸化炭素)しかつくれないのですが、COとH<sub>2</sub>(水素)の混合ガスは合成ガスとして知られており、化学工業で重要な原料の一つです。

なにを変える?

発電所や製鉄所から発生するのがCO<sub>2</sub>です。CO<sub>2</sub>からメタンがつくれれば、発電所や製鉄所の横で天然ガスを製造するプラントができるかもしれません。エネルギーは太陽光です。製造した天然ガスを燃やしてビニールハウスで野菜もつくれます。またCO<sub>2</sub>からペットボトルなど高分子の材料も合成できるかもしれません。CO<sub>2</sub>の還元は、大きく可能性を広げます。

なにが必要?

現在の研究では固体の表面に着目していますが、よい中身(バルク)をつくれる研究者の協力が必要です。また現状、実際に物質をつくり模索しながら実験を重ねていますが、触媒の設計のために指針を与えてくれる理論化学やマテリアルインフォマティクスなど、新しい分野の研究者と連携が求められます。もっと事例を増やすために、経験的な方法論から脱却したいと考えています。

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