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泡と水の動きを解明し、小さな水流を自在に作り出す!

RESEARCHER
金(Au)の薄膜や鉄シリコン(FeSi2)など、レーザーをあてると光を吸収し熱を出す膜がある。そこにレーザーをあてて加熱すると、局所的に沸騰が起きて泡ができる。泡にレーザーを当てると温度勾配ができ、泡の表面張力が不釣り合いになることでマランゴニ力が働く。表面張力が不均一になり、その差が液体表面で流れを生み、さらに液体内部に伝わることでマランゴニ対流が起き、泡の周りに水流ができる。この時、水を脱気しておくと泡が小さくなる。

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研究では、脱気した水蒸気バブルが、毎秒10の5乗もの数の自励振動をしていることを発見した。この振動とマランゴニ力の両方の効果で小さな泡はさらに強い流れを生み出す。画像は「脱気なし」に比べた「脱気あり」のバブル周辺対流の増強。

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発見した泡の現象について、定量位相顕微鏡を使い、温度分布の分析を進めている。これにより、泡がなぜ振動しているのか、なぜマランゴニ力が働いているのかの解明を目指している。 水は、温度があがり、密度が下がると屈折率が変わる。つまり、水の中を進んだ光の曲がり方は温度を反映しているといえ、これを自作の定量位相顕微鏡によって測ることで、光の位相の分布の可視化を行う。

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SLM(空間位相変調器)によってレーザーの集光スポットを2つに分けることができる。この2つのスポットの強度比を変えることで、流れの制御を行うことに成功した。1つ目の加熱点で泡をつくり、2つ目の加熱点で有効な温度勾配をつくり、泡に対して与える発熱の分布を変えることで、流れる向きを変えられる。この時、温かいところから冷たいところに向かって流れが傾くことがわかった。

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例えば水量が少なく、平たい水槽の中では通常、水は乱雑に流れるが、基板に平行な方向に流すように制御することで、一方向に整った流れをつくりだすことに成功した。また、このような水槽の中だと通常、2つの液体は混ざりにくいが、やはり流れを起こし制御することにより、混ぜることにも成功した。画像はレーザー加熱点の形状による流れの制御。

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バブル間相互作用実験の概要。泡を増やした実験も行っている。SLM(空間位相変調器)によって、薄膜上に2つともの加熱点で泡ができるくらいの強度で当てる。この時、レーザーがあたっている2点では、水が蒸発して泡が大きくなり、気相が表面の厚くなった部分を覆うことで、熱が水の方に伝わらなくなり、しぼむ。これを繰り返すことで振動が起こる。この、振動する2つの泡を並べて、2つの泡の動きの分析を進めている。

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レーザーを当てる位置の間が十分に遠いと、泡同士がお互いの存在に影響を与えずにそれぞれ振動する。一方、90㎛まで近づくと、振動によってできる圧力波が伝わり、お互いの振動を感じ取ることで、二つの泡の振動が同期したり、または逆の位相で同期したりする。画像はバブル半径の時間変化。

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この2つの泡の位置と振動を制御すると、周りの流れも変わる。これが2個以上の複数の泡になると、振動の相互作用によって、さらに周囲の流れへの影響が大きくなる。複数の泡の配置によって狙った振動をつくりだし、強い流れをつくることを目指し研究を進めている。画像はバブルの振動周波数と位相差。

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どんなタネ?

金や鉄シリコンなど、レーザーをあてると光を熱に変換する薄膜があります。その膜に水をのせ、表面をレーザーで加熱すると、局所的に沸騰が起きて泡ができます。この時、水を脱気しておくと泡が小さくなり、この泡が自励振動し、周りに大きな流れを起こすことを発見しました。この現象に着目し、泡とその周りの水の動きについて研究をしています。

一つは、光の干渉を使って、泡の周りの温度分布を可視化することで分析を進めています。さらに、レーザーを2つに分け、強度を変えて温度勾配をつくることで、流れを制御することに成功しました。そして、泡を2つ以上に増やして並べることで、泡の振動と流れを制御することにも挑戦しています。また、水だけではなくアルコールを混ぜるなど、様々な研究を進めています。

少量の水流の制御は、ラボオンチップや水冷の技術の向上のために注目されています。そうした応用を見据えながら基礎研究を行っています。

なぜ研究を始めた?

はじまりは偶然です。もともと博士課程の終わりに薄膜の研究をしていました。その時の指導教官の先生に、レーザーをあてて流体を動かすようにと言われ、膜の上に水をおいてレーザーを当ててみたら泡と流れができました。これを流体の研究をしている先生にお見せしたところ、とても面白いという反応をいただきました。さらに研究を進めたところ、水を閉じ込めるセルを封止していたマニキュアの成分が予期せず水に溶け出すことで、この「小さな泡で大きな水流ができる」現象をたまたま発見したのです。さらに、この泡が振動しているのではないかという指摘を受けたことから、現在の研究テーマへと至った次第です。

なにを変える?

究極の目標として、流体界面をつかって、映画の『ターミネーター2』のように流体を自在に動かせたら面白いと考えています。現在は、泡か液滴に関係するところから進めており、直近の目標は、泡の挙動を正しく理解し制御できるようになることです。

沸騰の研究は、歴史が長いのですが、そこで扱う泡の挙動は複雑で、解析することが難しいという状況があります。そこで、対象を小さい泡に限り、泡の振動といった基礎的な動きについて研究しやすいサイズにすることで、泡と流れの起源といった基礎的な現象の解明を目指しています。また、近年着目されている生化学検査のラボオンチップやマイクロ水冷の装置も、この研究で扱っているようなマイクロメートルの小さな流路であり、研究が進めば、それらを制御する技術になり得ます。社会的にはこうした分野への応用とともに、泡に関係する産業への貢献も期待できるでしょう。

なにが必要?

共同研究は必須であると考えており、すでに様々な協力者と進めています。また、産業応用という意味でも連携先が必要であり、水冷やクリーニングなど、様々な研究に着手しています。

現在、泡を軸にして様々な可能性を共同研究で広げているところですので、ぜひとも泡で困っている方や、泡について気になることのある方にはお声がけいただきたいです。

VIDEO MATERIAL
① レーザーの位置によって変化する水流の様子。 ※小さな粒は流れを可視化するためのもの。 ② 泡を脱気した状態と脱気しない状態で比較した水流の様子。 脱気した泡では、周囲に強い対流が生まれる。 ③ レーザーの強度と照射位置により流れの制御を行う。 小さい粒が泡のそばに集まり、一方向に動く様子が見られる。 ④ 2点のレーザーの位置と強度の制御によって変化する様々な水流。 ⑤ 2つの泡の振動の様子。
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